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書籍(参考資料)
「零戦燃ゆ 熱闘篇」
基本情報
「零戦燃ゆ 熱闘篇」
著者:柳田 邦男 出版社:文藝春秋 定価(税込):1500円(1985年) 初版発行:1985年4月 日 JP番号:85036449 日本図書コード ISBN-10:416362970X ISBN-13:9784163629704
書籍概要
大東亜戦争に於ける海軍の「零式艦上戦闘機」(零戦・ゼロ戦)に主眼を置き、その戦歴を紹介した戦史・戦記である。
本書は、著者である柳田邦男が「零式戦闘機」(文藝春秋・1977年)に引き続き、「零戦」を主題とした全3部構成の本である。 前作となる「零式戦闘機」では、その開発過程が主であったが。「零戦燃ゆ」の3部作では、昭和16年12月8日に開戦した大東亜戦争に於ける「零戦」の活躍の様子が紹介されている。
「零戦燃ゆ」の3部作の第2作目にあたる本書では、昭和18年以降本格化していく米軍の反攻から、昭和19年のギルバート諸島・マーシャル諸島に対する米軍の侵攻、更に同年6月、マリアナ諸島に来襲した米軍に対する日本海軍機動部隊の「あ」号作戦(マリアナ沖海戦)に至るまでの時期に関して書かれている。そして、日増しに激しくなる米軍の反攻の中で必死の戦いを続ける「零戦」の様子が描かれている。
尚、本書の内容以前以後の史実に関しては、前編である「零戦燃ゆ 飛翔篇」「零戦燃ゆ 渾身篇」で紹介されている。
本書は、「零式艦上戦闘機」の、大東亜戦争に於ける活躍の様子を知るにに最適な1冊であり、是非とも読むべきお勧めの本である。 また、本書の内容は、宮崎駿監督のスタジオジブリ作品「風立ちぬ」(2013年:日本)で描かれている堀越二郎が設計した「零戦」がその後にどのような運命をたどったかが記されており、映画「風立ちぬ」の作品をより深く味わう為にも、是非とも読んでおきたい。
目次
第一部
昭和十八年ソロモン航空戦は一段と苛烈になる。 そして夏、米軍は本格的反攻の第一弾として、ついに中部ソロモンに駒を進めてきた。
鉗口令 11P 右手切断 20P 二十五歳の飛行隊長 29P 二百機の空戦 38P 帰らぬ隊長 46P 米軍反攻 54P ムンダ攻防 63P 突かれた背後 72P 深追いの痛手 81P 中部ソロモンの放棄 90P
第二部
米軍はわずか二年で高速空母十数隻を建造し、反攻第二弾として中部太平洋に投入してきた。 同時に打倒零戦のF6Fが登場してきた。
高速空母部隊 101P F6F月産二百機へ 109P 8Gの克服 118P マーカス奇襲 126P 搭乗員捕虜の情報 134P 最初の激突 143P 救援部隊無残 152P ラバウル急派 161P 艦上からの空戦指揮 170P ボーゲンビル島沖 178P ラバウル空襲 187P 甘かった読み 196P 降ってくる敵機 205P 白煙と炎 214P 戦闘員集合 223P 其ノ後ノ行動不明 232P 「ろ」号作戦頓挫 241P 戦訓速報 251P 半数帰らば 259P
第三部
スプルーアンスの機動部隊はギルバート、マーシャル、そしてソロモンへと暴れまわる。 零戦部隊は苦闘を強いられつつも格闘を挑む。
ガルバニック作戦 269P 上陸部隊混乱 278P タラワ失陥 287P F6F猛然 296P ルオット格闘戦 305P ラバウル最後の航空戦 314P クェゼリンへ 322P 攻略の"技術革新" 330P 猛襲、ウィーブ戦法 339P 真珠湾の"再現" 348P
第四部
技術戦は情報戦でもある。米軍の対日航空技術情報収集作戦は組織的に展開される。 封鎖状態の日本は先端技術導入をドイツに求める。
技術情報部隊 359P ハンガー7 368P 二年の様変わり 377P 解明された月産機数 386P 裸にされる日本 395P 尋問調書 404P 特攻隊員も供述 414P 烈風情報も漏れて 423P 牛車と砂利船 432P 雷電苦悶 441P 前方視界不良 449P 烈風鈴鹿に飛ぶ 458P 技術封鎖 467P 技術中佐 476P ベルリンを発つ 484P 設計資料の紙包 492P "接ぎ木型"技術 501P 小型軽量化 510P
第五部
超空の要塞B29を完成させた米軍は日本本土空襲基地を求めて一気にマリアナをねらう。 連合艦隊は総力をあげて「あ」号作戦に賭ける。
マッターホーン 521P 本土空襲 530P 二方面戦略 539P 決戦海面 547P マリアナの死闘 557P 先入観払拭の困難 565P 「あ」号作戦発動 573P アウトレンジ 581P VT信管 590P 『大鳳』爆沈 599P 空母部隊終焉 607P
熱闘篇へのあとがき 615P
関連書籍
本書に関連する戦史
「マリアナ沖海戦」([歴史群像]太平洋戦史シリーズ08)・・・・・・・・・・マリアナ沖海戦に関して 「激闘マリアナ沖海戦 日米戦争・最後の大海空戦」・・・・・・・・・・・・・マリアナ沖海戦に関して 「ラバウル海軍航空隊」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ソロモン諸島周辺に於ける戦闘に関して 「機動部隊」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・マリアナ沖海戦に関して
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「零式戦闘機」(吉村 昭)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「零式艦上戦闘機」に関して 「零式艦上戦闘機」([歴史群像]太平洋戦史シリーズ12)・・・「零式艦上戦闘機」に関して 「帝国海軍 空母大全」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・空母「大鳳」に関して 「日本空母と艦載機のすべて」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・空母「大鳳」に関して 「零式艦上戦闘機」に関して
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柳田邦男の著作
関連項目
航空母艦 「大鳳」
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