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書籍(参考資料)
「零戦燃ゆ 飛翔篇」
基本情報
「零戦燃ゆ 飛翔篇」
著者:柳田 邦男 出版社:文藝春秋 定価(税込):1600円(1990年) 初版発行:1984年7月30日 ASIN:B000J74E8I 日本図書コード ISBN-10:4163629602 ISBN-13:9784163629605
書籍概要
大東亜戦争に於ける海軍の「零式艦上戦闘機」(零戦・ゼロ戦)に主眼を置き、その戦歴を紹介した戦史・戦記である。
本書は、著者である柳田邦男が「零式戦闘機」(文藝春秋・1977年)に引き続き、「零戦」を主題とした全3部構成の本である。 前作となる「零式戦闘機」では、その開発過程が主であったが。「零戦燃ゆ」の3部作では、昭和16年12月8日に開戦した大東亜戦争に於ける「零戦」の活躍の様子が紹介されている。
「零戦燃ゆ」の3部作の第1作目にあたる本書では、昭和16年12月8日、大東亜戦争開戦に伴うハワイ諸島オアフ島真珠湾への空襲や、フィリピン諸島ルソン島の米陸軍基地への空襲を初めとして、その後の南方作戦やラバウル攻略の様子、そして昭和17年4月の珊瑚海海戦、6月のミッドウェー海戦と続き、8月から開始されたソロモン諸島ガダルカナル島を巡る一連の戦闘までの様子が紹介されている。また、同時に日米で行われていた航空機開発に関しても触れられている。 本書の中では、大東亜戦争開戦当初、「零戦」が圧倒的強さを誇った様子が描かれている。
尚、本書の内容以降の史実に関しては、続編である「零戦燃ゆ 熱闘篇」「零戦燃ゆ 渾身篇」で紹介されている。
本書は、「零式艦上戦闘機」の、大東亜戦争に於ける活躍の様子を知るにに最適な1冊であり、是非とも読むべきお勧めの本である。 また、本書の内容は、宮崎駿監督のスタジオジブリ作品「風立ちぬ」(2013年:日本)で描かれている堀越二郎が設計した「零戦」がその後にどのような運命をたどったかが記されており、映画「風立ちぬ」の作品をより深く味わう為にも、是非とも読んでおきたい。
目次
第一部
ハワイとフィリピンに突如出現した零戦は米軍を戦慄させた。 常識を超えた空戦性能と航続距離は米軍パイロットには謎めいて見えた。
四十年の星霜 11P 開戦前夜 20P 不退転の決意 30P 「トラトラトラ・・・・・・」 40P 渡洋攻撃 51P 第二の真珠湾 60P 無視された情報 71P 制空権 80P 戦果の光と影 89P
第二部
優位を守るには自らを超えなければならない。設計陣は零戦後継機の設計に苦悩、米側はF6F開発を急ぎ、日米は技術競争に突入する。
野生の猫 101P マザー・ネセシティ 110P 時速六百キロの要求 119P 物量作戦への第一歩 129P 防弾 138P 胎動 148P あいつぐ戦訓の要望 157P 春の寒風 166P 片脚着陸 175P 自らを超えるもの 185P 過信と苦悶 194P
第三部
連合艦隊はミッドウェー作戦で一気に米空母を壊滅させようと出撃するが、戦勝気分の蔓延が運命の大逆転をもたらすことになる。
ラバウル攻略 205P 航空消耗戦の始まり 214P 第二段作戦 223P 空母決戦 231P 珊瑚海の死闘 241P 反攻への歯車 251P 敗者の執念 260P 解読された暗号 269P ミッドウェー前夜 279P アヴェンジャー全滅 289P 決断の明暗 299P 獅子奮迅 309P 逆転 318P 空母全滅 327P 零戦百五機喪失 336P 軟禁 346P
第四部
一機の零戦がついに米軍の手中に入り、零戦の秘密は解明されてしまう。 その頃米軍は恐るべき戦略爆撃機B29のテストに入っていた。
技術の年輪 357P ヘルキャット量産へ 367P 悲運の古賀機 377P サンディエゴの空 386P 知られた弱点 395P フィロソフィーの違い 405P 恐るべき胎動 414P 赤表紙の文書 424P "官"と"民" 433P 選択の岐路 441P
第五部
ソロモンの空に米軍はF4Fなどを大量投入して反攻してくる。零戦は奮闘し数々のエースを生むが、同時にベテランを次々に失う。
ソロモンの火の手 451P 空戦体験 460P 個人技か組織か 468P 過酷な"勤務" 477P カクタスの奮闘 486P "餓島"の空 495P 艦攻隊帰還せず 504P 方向探知機狂う 513P 四十ミリ四連装機銃 522P 翔鶴被弾 530P ホーネット撃沈 538P 戦闘機隊急派 546P 吹き飛んだ艦橋 555P 輸送船団壊滅 564P ドラム罐輸送 573P 撤退 582P 山本長官死す 590P
あとがき 599P
関連書籍
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柳田邦男の著作
関連映画
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関連項目
「新潟県」>> 「山本五十六記念館」>> 「山本元帥の乗機の残骸」 「如是蔵博物館」>> 「山本元帥の遺品(博物館2階)」(乗機の残骸)
「キャンベラ(オーストラリア)」>> 「オーストラリア戦争記念館」>> 「山本長官機の部品」
「オアフ島(ハワイ諸島)」>> 「パールハーバー(真珠湾)周辺」>> 「戦艦「アリゾナ」記念館」 >>「太平洋航空博物館」
航空母艦 「赤城」 「加賀」 「蒼龍」 「飛龍」 「翔鶴」 「瑞鶴」
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