各地に遺される戦争遺跡
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書籍(参考資料)
「ドキュメント戦艦大和」
基本情報
「日米全調査戦艦大和」
著者:吉田 満 原 勝洋 出版社:文藝春秋 定価(税込):1400円(1975年) 初版発行:1975年 JP番号:73011428
「ドキュメント戦艦大和」
著者:吉田 満 原 勝洋 出版社:文藝春秋 文春文庫 定価(税込):420円(1986年) 初版発行:1986年4月 JP番号:86033513 日本図書コード ISBN-10:4167349027 ISBN-13:9784167349028
「ドキュメント戦艦大和 <新装版>」
著者:吉田 満 原 勝洋 出版社:文藝春秋 文春文庫 定価(税別):590円(2005年) 初版発行:2005年10月10日 日本図書コード ISBN-10:4167349043 ISBN-13:9784167349042
書籍概要
戦艦「大和」の最期の様子を克明に綴った戦記である。
昭和20年(1945年)4月6日、戦艦「大和」以下を含む第二艦隊は瀬戸内海西部を出航、沖縄諸島を目指した。そして翌7日、鹿児島県坊の岬沖に於いて米艦載機の集中攻撃を受け、「大和」以下5隻の艦艇が沈没した。 本書の著者である原勝洋氏は、長年に渡って戦艦「大和」の調査を行い、国内外に散在する「大和」関連の資料の収集、当時の関係者への取材を行ってきた。本書では、調査によって得られた膨大な資料や証言を基に戦艦「大和」の最期の様子が詳細に描かれている。特に、日米双方の資料をつき合わすことで「大和」以下第二艦隊の戦闘の様子を客観的に再現することが試みられている。
本書は、時系列順に5つの章に分かれている。何れの章も、資料から得られた情報と関係者の証言とが多数紹介されている。 1つ目の章では、昭和20年(1945年)春に於ける戦艦「大和」の動静、及び、「大和」以下第二艦隊による水上特攻作戦が発動されるまでの経緯と、その作戦の概要や準備の様子が紹介されている。 2つ目の章では、作戦準備完了後、4月6日夜に第二艦隊が出撃する様子、出撃した艦隊が南下する様子が紹介され、翌7日午前に米軍機の触接を受け、その後に空襲が開始されるまでの様子が紹介されている。 3つ目の章では、米軍艦上機による第二艦隊、特に「大和」への空襲の様子が紹介されている。特に、日米の戦闘詳報と双方の生存者の証言をつなぎ合わせることで、「大和」の対空戦闘や回避運動の状況、米軍機の攻撃の状況が実に詳細に再現されている。 4つ目の章では、2時間に及んだ米軍の空襲によって甚大な損害を受けた「大和」が沈没する様子が描かれている。また、沈没後、漂流する乗員や漂流者救助の様子、護衛艦艇の状況なども紹介されている。 5つ目の章では、「大和」以下第二艦隊の損害と戦果、この水上特攻作戦の是非や戦訓、「大和」沈没の意義など、これまでの内容の総評となっている。
本書は、戦艦「大和」の最期の様子を、護衛艦艇の状況や米軍の記録と併せて克明に描写し、日本海軍最後の水上部隊による特攻作戦の一部始終を余すところなく再現している。 本書は、大東亜戦争末期に於ける象徴的出来事である戦艦「大和」沈没を知る上では欠かせない1冊であろう。
目次
はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・3P 作戦準備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11P 日本艦隊の実情 米機動部隊の来襲 迎撃作戦の混乱 第二水雷戦隊の判断 軍令部の決意 ゆれ動く軍艦大和活用方針 人事異動の矛盾 出撃発令 出撃命令を受ける大和 特攻出撃の感慨 候補生の退艦 作戦計画 特攻作戦策定 責任の所在 沖縄攻略部隊兵力 潜水艦による哨戒作戦 日本海軍の戦力に対する評価 作戦発動・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・81P 出撃 出港の情景 さらば内地よ 潜水艦発見 作戦遂行方針の疑問 敵潜との出会い 艦隊決戦か航空攻撃か 護衛機十四機 まぼろしの味方機 ばらばらの陸海軍 敵本格的空襲の算大ならず 機械整備に対する不熱意 敵機あらわる 高速空母部隊戦闘準備完了 敵大編隊接近 通信の実情 攻撃隊、日本艦隊を捕捉 頭上に大編隊 攻撃隊発進詳報 対空砲戦の実情 米攻撃隊来襲・・・・・・・・・・・・・・145P 襲撃第一波 緒戦の情景 襲撃第二波 第一次攻撃隊去る 一つの挿話‐ディラニー中尉の幸運 航空機と対空防御の対決 対空砲火の評価 虚実の応酬 砲側の明暗 第一次攻撃の成果と情勢判断 襲撃第三派 傾斜復元せず 襲撃第三派終了時における第一遊撃部隊情勢判断 襲撃第四波 巡洋艦「矢矧」の沈没 傾斜いよいよ進む 米海軍情報部調査記録 戦艦大和沈む・・・・・・・・・・・・・・259P 最期の時近づく 戦艦「大和」の沈没 総員退去セヨ どうして沈んだか 沈みゆく大和 伊藤整一司令長官の最期 有賀幸作大和艦長の最期 ついに大和を発見し得ず 渦にまきこまれて 極力生存者ヲ救助セヨ 大和で死んだ方がよかった ディラニー中尉の幸運‐続き 佐世保ニ帰投スベシ 護衛艦の命運 徹夜の逃避行 大和沈没状況 失意の戦艦部隊 戦いのあとに・・・・・・・・・・・・・・・343P 忠烈万世ニ燦タリ 戦果と被害損失 空陸はいかに戦ったか 作戦の基本に対する第一遊撃部隊の批判 米軍の戦法に対する評価 米軍に勝利をもたらした魚雷 戦術的戦訓 神話の崩壊 戦艦は無用の長物か 後日譚 戦艦大和のもう一つの使命 あとがき・・・・・・・・・・・・・・・369P 〔参考文献〕・・・・・・・・・・・・373P 解説 吉田俊雄 ・・・・・・・・375P
関連書籍
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