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書籍(参考資料)
日本海軍
<艦艇・船舶>
「潜水艦入門 海底の王者徹底研究」 」
基本情報
著者:木俣 滋郎 出版社:光人社 光人社NF文庫 定価(税別):743円(2005年) 初版発行:2005年12月8日 日本図書コード ISBN-10:4769821999
書籍概要
主として大東亜戦争に於ける日本海軍の潜水艦を扱いつつ、潜水艦全般に関して説明した解説書である。
本書は、潜水艦の一般的な仕組みや、装備している兵器、運用方法などに関して解説している。 潜水艦の基本的な仕組みは今も昔も大差はないが、本書では主として明治・大正時代の潜水艦から大東亜戦争中にかけての潜水艦、更に、日本海軍の潜水艦を題材にしている。その為、登場する水雷兵器や装備品は、大東亜戦争中の日本海軍のものが多い。尚、当時のアメリカ・イギリス・ドイツなどの潜水艦も一部紹介されており、同時期の諸外国の潜水艦を一瞥する事が出来る。
第一章では潜水艦の基本的な構造と水に潜る仕組み、第二章では潜水艦の内部の様子や艦内生活の様子、武装以外の装備品、第三章では潜水艦の武装、特に日本海軍の酸素魚雷(「九五式魚雷」)に関して解説されている。ここまでは、日本海軍に限らず世界各国の潜水艦に概ね共通する項目である。 第四章と第五章は、主として日本海軍の潜水艦に関してである。第四章では、海中型に始まり、海大型、巡潜型、そして大東亜戦争中の主力潜水艦となった甲・乙・丙型に関して解説されている。また、後半では、潜水艦に搭載された小型水偵や、大東亜戦争末期に竣工した伊四〇〇型(海底空母)に関しての記述もある。第五章では機雷敷設用潜水艦や輸送用潜水艦(陸軍潜水艦を含む)等の特殊な潜水艦や、「特殊潜航艇」「回天」などに関して解説されている。 巻末には連合軍の対潜兵器とその運用方法、大東亜戦争中の日本海軍潜水艦に関する各種資料が記載されている。
本書は、潜水艦の運用や技術的な事に関する内容が主であり、潜水艦関連の戦史・戦記関連の記述は最小限に留められている。各内容も基本的事項が中心であり、細部や詳細にはあまり触れていない。必要に応じて図面や写真が挿入されているが、時々、本文に無関係に各国海軍の各種潜水艦を紹介する写真が並んでいる。 また、章ごとに独立しており、必要な項目だけ読む事も出来る。更に文章も平易で分量も適当でり、戦史や戦記の初心者にも読みやすい。尚、日本海軍の潜水艦に関してが中心で、ドイツ海軍の潜水艦(Uボート)等諸外国の潜水艦に関しての記述は少ないが、多少の挿絵や写真は掲載されている。
本書は、潜水艦一般の仕組みと、大東亜戦争に於ける日本海軍の潜水艦に関する入門書として最適であろう。
目次
プロローグ 潜水艦の誕生・・・・・・・9P 第一章 潜水艦の構造と機能・・・・・・・18P 潜水、そのメカニズム メイン・タンクはなぜ二重? もう二つの舵の働き どれだけ深く潜れるか 「電気溶接を使うな」の至上命令 第二章 艦内の構造と設備・・・・・・・51P 電池の上の艦内構造 ディーゼル帰還はおあつらえ向きだが 余分な重量は潜水艦の宿命 艦の中心はどこか? 潜望鏡だけがたより 潜水艦の”耳”あれこれ 潜航中は使えない通信設備 邪魔もの扱いされたレーダーと逆探 息苦しい艦内の生活 潜水艦の移動基地「潜水母艦」 命取りになりやすい潜水艦の事故 第三章 潜水艦の兵装・・・・・・・122P 潜水艦の主兵装[魚雷] 九五式酸素魚雷の登場 魚雷搭載、装填、発射! なぜ大砲を積むのか? 太平洋戦争前の潜水艦・・・・・・・156P 第四章 潜水艦の運用と活躍・・・・・・・162P 沿岸防御用だった潜水艦 潜水艦部隊の編成 海中型のリヴァイバル 水上艦隊とともに―海大型 長距離ランナー、巡洋潜水艦 日本潜水艦の主力―甲・乙・丙型 飛行機を載せ”鬼に金棒” 大活躍した潜水艦搭載機 世界に類のない”海底空母” 第四章 特殊な潜水艦・・・・・・・244P 機雷敷設潜水艦は嫌い? 潜水艦で奇襲部隊を上陸させたら その他の輸送用潜水艦 陸軍の輸送用潜水艦 特殊潜航艇と「回天」 エピローグ 対潜兵器・・・・・・・299P 潜水艦の強敵、爆雷 対潜兵器のその後 張り巡らした防潜網 表(1) 太平洋戦争中、敵艦を撃沈した日本潜水艦 表(2) 日本潜水艦の連合国商船に対する撃沈数 表(3) 太平洋戦争で喪失した日本潜水艦 表(4) 第二次世界大戦開戦時における列国潜水艦の隻数比較 潜水艦一覧・・・・・・・314P 文庫版のあとがき・・・・・・・321P
関連書籍
関連項目
「グアム島(マリアナ諸島)」>> 「T.STELL NEWMAN VISITOR CENTER」>> 「特殊潜航艇」
「環礁内の海上・海中(トラック諸島)」>> 「特設潜水母艦『平安丸』」
「シドニー(オーストラリア)」>> 「シドニー港攻撃概要」 >>「オーストラリア海事博物館」>> 「特殊潜航艇の部品」 >>「オーストラリア海軍記念館」>> 「特殊潜航艇(イ22号搭載艇)の操縦室部分」 >>「特殊潜航艇の部品」
「キャンベラ(オーストラリア)」>> 「オーストラリア戦争記念館」>> 「特殊潜航艇(イ22号・イ27号搭載艇)」
「インディアナポリス(アメリカ中西部)」>> 「米海軍重巡洋艦「インディアナポリス」記念碑」
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